第二次世界大戦の最中、米陸軍のパットン少将が北アフリカの現地部隊の司令官に就任する。「ロンメルが砂漠で待ち構えている。できればあの天才戦術家に決闘状を送りたい」
▼1970年に公開されたハリウッド映画「パットン大戦車軍団」で、主人公が副官に語りかける場面である。ロンメルは「砂漠の狐(きつね)」の異名を持ち、ナチス・ドイツ軍の戦車部隊を率いて米英連合軍を翻弄してきた。まもなく米独の戦車同士の決戦が始まる
▼戦史に名を残す二人の猛将が知ったら、さぞ驚くことだろう。ドイツがついに「世界最強」との評価のある戦車「レオパルト2」のウクライナへの供与を発表した。戦車「エイブラムス」を擁する米国も続いた。米独戦車のそろい踏みである