総務省消防庁は、適切な労務管理を通じて救急隊員の負担軽減を求める通知を全国の消防に出した。新型コロナウイルス感染拡大で救急出動件数が増え、過労に伴う居眠りが原因とみられる救急車の横転事故発生も踏まえた対応。25日付。
出動回数や走行距離を基に負担が一部の隊員に偏らないよう配慮を要請。再任用職員の活用や、救急出動が続く場合は住民の理解を得てコンビニや病院で食事休憩を認めることも促している。
東京消防庁などでは令和4年の救急出動件数が過去最多を更新。搬送先がなかなか決まらない「救急搬送困難事案」も全国的に高止まりしている。横転事故は昨年12月の未明に東京都内で発生。運転していた50代男性隊員は前日朝に出勤後、休憩を取れないまま約17時間連続で活動していた。