JR西日本の長谷川一明社長は26日、東京都内で開かれた定例記者会見で、京阪神での大雪による列車立ち往生について「重大なトラブルを起こし、おわびする。乗客を線路に降ろす判断が遅れたことも含めて問題を検証する」と陳謝した。
会見で長谷川氏は、降雪量を少なく想定して融雪器を稼働させず、ポイントに詰まった雪氷がバーナーであぶっても簡単に溶けない状況で復旧が困難だったと説明。車内閉じ込めが1時間を超えると乗客を降ろすとの社内基準はあったが「雪の降る夜に安全に駅まで避難誘導できるか不安があり、判断が遅れた」とした。
一連の対応を「結果的に誤りだった」と認め、融雪器を動かす基準の見直しや、計画運休すべきだったかどうかについても議論するとした。
近畿圏の在来線では24日夜、京都駅などの計21カ所でポイントが凍結するなどし、切り替えができなくなった。東海道線高槻-山科間で計15本の列車が立ち往生し、約7千人が長時間車内に閉じ込められた。