<独自>新型コロナ、5月8日に「5類」移行へ 今月27日に決定

参院本会議で答弁する岸田文雄首相=26日午前、参院本会議場(矢島康弘撮影)
参院本会議で答弁する岸田文雄首相=26日午前、参院本会議場(矢島康弘撮影)

岸田文雄首相は26日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けについて、大型連休明けの5月8日に季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げる方針を固めた。27日に政府対策本部を開き、正式決定する方向だ。

首相は26日、現在の結核並みの「2類相当」から5類への移行時期を巡り、加藤勝信厚生労働相や後藤茂之経済再生担当相ら関係閣僚と官邸で協議した。27日、厚労省の専門家による感染症部会での議論などを経た上で、同日中に政府対策本部を開く。

政府は、感染流行の「第8波」に突入した昨年10月ごろから移行のタイミングについて慎重に検討を続け、今月20日に首相が今春に移行する方針を表明した。新年度に合わせた4月1日も検討したが、全国知事会から「2~3カ月程度は準備にかかる」との要望があった。自治体や医療機関が5類への移行に対応する準備期間を確保するため、大型連休直前の4月28日、月替わりの5月1日も含めて複数の案を検討した結果、5月8日とする方向となった。

一方、移行に伴う措置の変更は段階的に進める。首相は26日の衆院本会議で、医療費の公費負担に関し「医療現場の混乱を回避するためにも段階的な移行が重要だ」と語った。5類移行後に検査や入院などの費用の一部が自己負担になった場合、受診を控えるケースが増えると懸念されるためだ。また、新たに受け入れる病院の感染防止対策や、自治体による入院調整を継続するかどうかなども焦点になる。

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