トランプ前米大統領(共和党)が昨年8月、機密文書問題で家宅捜査を受けたことを批判したバイデン大統領(民主党)にも事務所などに機密文書があったことが発覚し、批判の矢面に立たされている。相手への批判がそのまま自身に跳ね返ってくる〝ブーメラン現象〟だ。民主、共和党間でも批判合戦が続き、2024年大統領選に影響を与えそうだ。
1月13日、訪米した岸田文雄首相とバイデン氏との会談がホワイトハウスで始まると、CNNテレビは冒頭発言を全て中継した。会談内容と同時に、昨秋から相次いで発覚する機密文書問題を記者団がバイデン氏に直接問える機会だったことから注目された。ただ、バイデン氏が問いかけに応じることはなく、中継は終了した。
自身の機密文書問題で口を閉ざすバイデン氏だが、昨年9月のテレビインタビューで、同様の機密文書問題がすでに発覚していたトランプ氏を「まったく無責任だ」と語った批判は、そのまま自身へのブーメランとなった。