ドイツ、戦車14両をウクライナに 米も31両供与

連邦議会で演説するドイツのショルツ首相=25日、ベルリン(AP)
連邦議会で演説するドイツのショルツ首相=25日、ベルリン(AP)

ドイツのショルツ首相は25日、連邦議会で演説し、主力戦車「レオパルト2」14両をウクライナへの軍事支援として供与すると発表した。バイデン米大統領も25日、米主力戦車「エイブラムス」の供与を発表する。

ショルツ氏は、今回の決定は「国際社会のパートナーと連携した措置だ」と訴えた。ドイツ政府はレオパルト2の製造国として、ほかの保有国による供与も承認すると表明。ウクライナ兵に対する訓練を早急に開始する方針も示した。

レオパルト2は欧州10カ国以上が計約2千両を保有しており、報道によると、ドイツの決定を受けてノルウェーやスペイン、ポルトガルがそれぞれ保有車両の供与の検討に入った。すでにポーランドやフィンランドは提供意欲を表明している。米ABCテレビは、12カ国が計100両供与する見通しだと報じた。

ドイツの決定を受け、ウクライナのゼレンスキー大統領はショルツ氏と電話会談し、「重要で時宜にかなった決断だった」と謝意を示した。

米政府高官によると、米国はエイブラムス31両を供与する計画。エイブラムスの供与でウクライナ軍を長期的に支援し、国際社会が結束してウクライナ支援を進めていく姿勢を示す。ウクライナ軍によるエイブラムスの運用に向け、整備や燃料などの支援についても調整を進める。米CNNテレビによると、訓練には通常、数カ月が必要になる。

ロシアは米欧による主力戦車の供与について「戦況を変えることはなく、戦闘の長期化を招いてウクライナにマイナスとなる」と主張した。

主力戦車の供与を巡っては、先に英国が「チャレンジャー2」の供与を発表。米独両国は北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの直接衝突に発展する事態を警戒し、20日に開かれたウクライナ支援国会合で結論を先送りしていた。最前線のウクライナ東部ドネツク州では露軍が攻勢を強めており、戦車供与を急ぐべきだとする声が高まっていた。(パリ 三井美奈、ワシントン 坂本一之)

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