令和3年衆院選は「合憲」 一票の格差最大2・08倍、最高裁判決

合憲となり、最高裁前で報道陣らへの説明に応じる弁護士ら=25日午後、東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)
合憲となり、最高裁前で報道陣らへの説明に応じる弁護士ら=25日午後、東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)

令和3年10月の衆院選で最大2・08倍の「一票の格差」が生じたのは違憲だとして2つの弁護士グループが選挙無効を求めた計16件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、当時の選挙区割りについて「憲法の投票価値の平等の要求に反する状態であったとはいえない」として「合憲」と判断し、原告側の上告を棄却した。

最高裁が衆院選を「合憲」としたのは、最大格差が1・98倍だった平成29年選挙を巡る30年判決に続き、2回連続。裁判官15人中14人の多数意見。学者出身の宇賀克也裁判官が「違憲」とする反対意見を述べた。

最大格差が2・43~2・13倍だった平成21、24、26年の衆院選について、最高裁が3回連続で「違憲状態」と判断。これを受け国会は28~29年、人口比を正確に反映しやすい議席配分方式「アダムズ方式」の導入を盛り込んだ法改正を行い、経過措置として小選挙区の定数を「0増6減」とし、97選挙区で区割りを見直した。

これにより29年選挙では6年の小選挙区制移行以来、初めて最大格差が2倍未満となり、最高裁は合憲とした。今回の令和3年選挙は、アダムズ方式による区割りの見直し作業が間に合わず、平成29年選挙と同じ枠組みで行われた。この間、地方から大都市圏への人口移動で格差は再び拡大。29年選挙でゼロだった格差2倍超の選挙区は29に急増していた。

大法廷判決は、格差が再び拡大したことについて「アダムズ方式による制度的な枠組みの中で是正されることが予定されている」と指摘した。

訴訟は全国14の高裁・高裁支部に起こされ、「合憲」9件、「違憲状態」7件と判断が拮抗(きっこう)していた。

会員限定記事会員サービス詳細