三菱電機は25日、令和6年4月以降入社の新卒採用から人工知能(AI)などの専門知識を持った技術系の学生を対象に、通常よりも高い給与を個別に打診する制度を導入すると発表した。制度上は1年目の年収を、現在の倍以上の800万円程度にできる。優秀な人材の獲得競争が過熱する中、待遇面での魅力を強化する。
入社後の業務内容や勤務地を決めた上で、本人の研究実績などに応じて選考中に給与やボーナス額を提示する。雇用形態は通常の新卒採用と変わらない。現状の制度では能力を問わず、1年目は大卒が年収340万円程度、大学院修了で370万円程度となっている。
三菱電は事務系の採用で職種をあらかじめ決める制度も新設する。「経理・財務」や「人事・総務」など入社後の分野を固定し、仕事をイメージしやすくする。