岸田文雄政権は、令和5年度から5年間で総額約43兆円とする防衛費の大幅増額を決め、財源確保策が焦点となっている。増税もその選択肢に上がるが、産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、防衛費目的の増税には6割以上が「反対」と回答した。一方、子供関連予算の倍増のための社会保険料増額などは賛否が拮抗(きっこう)した。国家存続の根幹である国防よりも、生活に身近な少子化対策の方が負担の許容度が高いことがうかがえる。
防衛費増額については回答者全体の50・7%が賛成だったが、防衛費の財源確保の増税には67・3%が反対し、賛成の28・9%と乖離(かいり)が生じた。防衛費増額には賛成した回答者でも増税には46・2%が反対した。
政府は昨年12月に国家安全保障戦略(NSS)などの「安保3文書」を改定し、防衛力の抜本的強化に大きく踏み出した。総額約43兆円の防衛費の財源には法人、所得、たばこの3税を段階的に増税し、9年度予算では1兆円強の確保を目指すが、世論調査からは増税への反発が根強いことが垣間見える。