大学入試センターは20日、大学入学共通テストの理科専門科目で、得点調整を実施すると発表した。生物と物理の平均点に20点以上の差があったため。調整実施は令和3年に行われた初回の共通テスト以来。
20日時点の平均点集計では、生物39・74点、化学48・56点、物理63・39点だった。平均点の差が15点程度になるように、最も高い物理は据え置いた上で、受験者の本来の得点(素点)に応じて、生物では0~12点、化学では0~7点をそれぞれ加算する。地学は受験者が1万人未満なので調整の対象とはしない。素点ごとの換算表は入試センターのホームページに掲載している。
現在の調整ルール下では今回の生物と物理が最大点差だった。入試センターの小野賢志試験企画部長は「しっかりと分析、検証したい」と述べた。河合塾教育研究開発本部の近藤治主席研究員は「科目によって有利不利があってはならない。センターは調整が生じてしまったことを反省するべきだ」と指摘した。