空母「赤城」機関科員の苦闘(上)機動部隊、択捉に集結2023/1/13 10:00有料プラン記事月刊「丸」あの戦争から今へ反応空母赤城(月刊「丸」・昭和33年9月号収載)最大空母の機関長に昭和十六年九月五日は、いやに蒸し暑い日であった。私は、当時の連合艦隊の訓練基地であった大分県佐伯湾に碇泊中の特務艦(工作艦)「明石」機械室で、にじみ出る膏汗(あぶらあせ)を拭き拭き、次の出動に備えて、主機械の整備をあれこれと指図していた。そのとき士官室従兵が、「機関長! 副長からです」と一通の電報を持ってきた。見ると、「反保キ○○号『赤城』機関長」反応