うずくまっている姿を見ると、思わず頭をなでたくなる。その愛らしい姿からペットとしても人気のあるウサギは実は、まったく別の顔ももつ。
▼日本最古の歴史書『古事記』には、いわゆる「因幡の白ウサギ」として登場する。サメに皮を剝がれてひどい目に遭うけれど、もともとサメをだましたウサギも悪い。古代の日本人は、ずるがしこい動物としてとらえていたのだろうか。
▼女性のヌードが売り物だった米国の男性誌「プレイボーイ」のシンボルマークは、蝶(ちょう)ネクタイをしたウサギだった。創業者のヒュー・ヘフナーは、バニーガールも生み出した。繁殖力の強いウサギは、欧米の文化では肉欲の象徴でもあった。