韓国映画には愛国を売り物にした〝トンデモ反日映画〟ともいうべき作品がよくある。筆者はそんな映画を1970年代から見ているが、近年その〝トンデモぶり〟は逆にひどくなっているように思う。「わが国は先進国」「世界を席巻する韓国映画」…などといった言説が広がるなか、日本人的には「なのにまだそんな映画をやってる…」といささかげんなりである。
ところが先ごろ公開されたトンデモ映画の極め付きのような作品が意外(?)にも売り上げ惨敗に終わった。『リメンバー』と題した映画で10月末に封切られたが、アッという間に映画館から姿を消した。韓国人も荒唐無稽な反日モノには食傷したか?
この映画は、慰安婦、徴用工、親日派…など反日ネタがたっぷり盛り込まれ、過去の責任を追及するという内容。家族の恨みを晴らそうというある老人による連続殺人ドラマで、主人公は自ら〝終活〟として長年の計画である、日本統治時代に家族が受けた被害に対する復讐(ふくしゅう)テロを実行に移す。これは先年、ユダヤ人虐殺をめぐるナチスの生き残りへの復讐劇を描いた海外の同名の映画があって、そのリメーク版だとか。