<特報>教団の献金ノルマ 違法性裏付け急ぐ文化庁

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令請求を視野に、文化庁は14日、宗教法人法に基づく2回目の質問権行使に踏み切った。文化庁が注目しているのは、信者に過度な重圧を与えているとされる〝献金ノルマ〟と教団本部のある韓国への送金を含めた資金の流れ。献金システムを有力な証拠として、教団による違法行為の「組織性、悪質性、継続性」を裏付け、解散命令につなげようとしている。

元信者や関係者によると、教団に対する献金には複数の種類がある。このうち、地区組織ごとに行われる献金は、集金期間や目標額などのノルマが本部から地区組織に割り振られ、これをもとに一般信者に献金を求める構図になっている。文部科学省幹部は「地区組織への厳しいノルマが高額献金の背景になっている」と指摘する。

文化庁は、こうしたノルマは韓国本部からの指示によるものと分析。平成21年に教団が出した「コンプライアンス宣言」以降も、基本的に変化はないとみている。ノルマの存在と韓国を含む指揮命令系統の解明は、解散命令請求の上で有力な証拠につながる可能性が高い。

課題もある。裁判所がオウム真理教と明覚寺に出した過去2件の解散命令は、いずれも組織的関与のある刑事事件が根拠となったが、旧統一教会に関しては近年は関与した刑事事件が確認されていない。

このため、今回の教団への解散命令請求は確定した民事判決を中心に立証を進めるとみられるが、「裁判所を納得させるためには、よりしっかりとした証拠を積み上げる必要がある」(文科省幹部)との声が出ている。もし請求が裁判所に退けられれば宗教行政に大きな禍根を残すからだ。

献金システムに関しては、金融庁や国税庁からの応援職員も加わり財務関係書類などの分析を進めている。また、法務省からの応援職員などが請求に向けた法律関係の整理を行っているとみられる。

これまでの会見などで教団側は「献金は本人の心情に基づいてされている。ノルマという扱い方はしていない」などと主張。一方で、信者や家族の生活を困難にする過度な献金にならないよう指導を徹底することや、韓国への送金のあり方を見直すなどの改革方針を示している。質問権行使に対しては、文科省に提出した意見書で「要件を満たしておらず違法」などと反論している。(大泉晋之助)

旧統一教会に2回目の質問権行使 裁判など、文化庁

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