米民主党の中道派シネマ上院議員が離党表明 多数派は維持

シネマ米上院議員=8月、ワシントン(ロイター=共同)
シネマ米上院議員=8月、ワシントン(ロイター=共同)

【ワシントン=渡辺浩生】米民主党中道派のキルステン・シネマ上院議員は9日、民主党の所属を離れ無所属になる意向を明らかにした。民主党は南部ジョージア州の上院選決選投票で現職議員が勝利し、上院(定数100)の過半数の51議席を確保したばかり。シネマ氏が離党しても多数派を維持するが、党内に動揺が広がっている。

シネマ氏は西部アリゾナ州選出で2018年に初当選し現在1期目。米CNNのインタビューで、「私はいかなる政党の箱にも収まらなかった」とし、自身の決断が「(民主・共和の)党派性にうんざりした多くの人々」の不満を代弁したものだと訴えた。

上院ではサンダース、キング両議員が無所属だが民主党と会派を組む。シネマ氏は離党後も民主党と会派を組むかを明言していないが、共和党の会派に加わらない限り、共和党の議席数は49のままとなる。

仮にシネマ氏が共和党の会派に移っても上院議長を兼ねるハリス副大統領の一票を加えれば多数派は維持できる。しかし、ジョージア州の決選投票でウォーノック上院議員が再選し、過半数確保に沸いた党内ムードには水を差した格好だ。

シネマ氏は、左派が影響力を増す党内で増税案や上院規則の変更など一部政策に反対を唱えた。その一方でインフラ整備法や銃規制強化法の成立では超党派合意に貢献。同じ中道派のマンチン上院議員と党内の合意形成の鍵を握ってきた。

アリゾナは中間選挙の出口調査で40%が無党派と答え「独立独行」の気風が強い州だ。シネマ氏は「米国民には2つの選択肢しかなく、政党は極端化している」と地元紙に寄稿した。

ジャンピエール大統領報道官はシネマ氏と「うまく協力を続けたい」と述べた。

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