浪速風

終活できぬ年賀状

年賀状の歴史は平安時代にさかのぼるという。一般に広がったのは明治4(1871)年の郵便制度開始から。近年はSNSでの代用や、「断捨離」の一環として送るのをやめる「年賀状終活」も広がり、令和5年用の当初発行枚数は前年比1割減の約16億4千万枚。12年連続の減少だという

▶数年前、高校時代の友人から「年賀状じまい」を受け取ったのを機に小欄も枚数削減を試みたが、すぐ「頭打ち」になった。むしろ、直接会う機会がなくなった人とつながる貴重な機会だと気づき、改めて意義を見直したところだ

▶昭和24年に販売が始まった「お年玉くじ付き年賀はがき」を考案したのは、大阪で雑貨会社を経営していた故・林正治氏。戦後の混乱期に互いの消息を確かめ合い、社会福祉にも役立てようと、アイデアを持ち込んだという。坂口安吾はこんな「賀状の勧め」を説いている。「人生にムダや遊びが許されなかったら生きる瀬がありゃしない」

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