米国家安全保障会議(NSC)のキャンベル・インド太平洋調整官は8日、中国と核兵器の管理に関する軍縮対話を始める可能性について「非常に難しい」と述べた。米シンクタンク、アスペン研究所のイベントで語った。
米露は新戦略兵器削減条約(新START)で戦略核兵器の配備数を制限している。核弾頭数で両国に大きく劣る中国は制限に否定的で、不透明な軍拡が問題化している。米中両国は11月の首脳会談で、競争関係を衝突に発展させないため意思疎通の継続で一致したが、核問題では平行線が続いている。
キャンベル氏は、中国がサイバーなどの領域を含め戦闘能力を急速に増強し「インド太平洋地域だけでなく欧州にも大きな不安をもたらしている」と強調。中国との軍備管理の対話は「絶対に不可欠だ」としながらも「対話の席に着くのは、中国が最も望まないことだ」と語った。(共同)