習氏、サウジ国王と会談 米国にらみ関係強化に意欲

8日、サウジアラビアの首都リヤドでムハンマド・ビン・サルマン皇太子(右)と会談する中国の習近平国家主席(ロイター)
8日、サウジアラビアの首都リヤドでムハンマド・ビン・サルマン皇太子(右)と会談する中国の習近平国家主席(ロイター)

【カイロ=佐藤貴生、北京=三塚聖平】サウジアラビアを公式訪問中の中国の習近平国家主席は8日、首都リヤドでサルマン国王ならびに次期国王と目されるムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談した。両国は経済協力を軸にした300億ドル(約4兆1千億円)規模の協定を結ぶ見通しで、サウジと友好関係にある米国は中国の動向を警戒している。

中国メディアによると、習氏はサルマン国王との会談で「中国はサウジを多極化した世界での重要な勢力とみなしている」と強調し、米国をにらんだ関係強化に意欲を示した。国王は「中国の利益はサウジの利益でもある。対中関係の発展を高度に重視している」と応じた。両首脳は、2年ごとに互いの国で首脳会談を行うことで合意した。

習氏はこれに先立ってリヤドでの歓迎式典に出席し、ムハンマド皇太子と握手をして言葉を交わした。皇太子は2018年の反体制記者殺害を指揮したともいわれる。バイデン米大統領が7月にサウジを訪問した際、皇太子は拳を突き合わせてバイデン氏とあいさつするにとどめており、今回は厚遇が目立った。

中国はサウジの人権弾圧など内政に干渉しない立場で、サウジは中国当局のウイグル族など少数民族弾圧に理解を示している。

サウジメディアによると、両国は包括的な戦略的パートナーシップ協定を結んだ。中国にとってサウジは最大の原油調達先。双方は16年に戦略的パートナーシップに関係を格上げしており、協定の詳細は不明。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」とサウジの大規模改革「ビジョン2030」をめぐる協調や、相互に直接投資増加を目指すとする協定や覚書にも署名した。

習氏は9日まで滞在し、いずれも初めて開催されるアラブ諸国との首脳会議やペルシャ湾岸6カ国との首脳会議に出席する。習氏は7日に声明を発表し、アラブや湾岸諸国との首脳会議は双方の関係を「新たなレベル」に導くと述べた。サウジ政府高官は習氏の滞在中、中東の安全保障について協議すると述べた。

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