首相、防衛費1兆円を増税で確保 法人税軸に

政府与党政策懇談会で発言する岸田文雄首相=8日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
政府与党政策懇談会で発言する岸田文雄首相=8日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

岸田文雄首相は8日、官邸で開いた政府与党政策懇談会で、防衛力の抜本的な強化に向けた防衛費の増額に令和9年度以降、約4兆円の財源確保が毎年度必要になるとしたうえで、うち1兆円強を増税で賄う方針を明らかにした。所得税を対象にしない考えも示し、法人税を軸に調整する。5年度からの増税は行わず、9年度に向けて段階的に税率を引き上げていく方針だ。

首相は、約4兆円の財源の4分の3について、歳出改革や決算剰余金、国有資産の売却益などを活用する「防衛力強化資金(仮称)」の創設などで賄うとしつつ、「残り4分の1の1兆円強は国民の税制で協力をお願いしなければならない」と述べた。同時に、「現下の家計を取り巻く状況に配慮し、個人の所得税の負担が増加する措置は行わない」と明言した。

増税する税目や実施時期などに関しては、与党税制調査会で検討するよう指示した。

政府は防衛力強化のため、5~9年度の防衛力整備の総経費を約43兆円とする方針だ。9年度以降についても安定的に防衛力を維持・強化するとしている。

首相は「安全保障環境が急速に厳しさを増す中、わが国の領土・領海・領空を守り抜くため、抑止力と対処力を強化することは最優先の使命だ」と強調した。

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