プーチン氏、核使用を完全排除せず 侵略長期化も示唆 追加動員は否定

ロシアのプーチン大統領(ロイター)
ロシアのプーチン大統領(ロイター)

ロシアのプーチン大統領は7日、「核戦争の脅威が高まっている」と述べる一方、「核兵器は抑止力だ」とし、先制使用に否定的な考えを示した。ただ、核使用の可能性を完全には排除しなかった。また、ウクライナでの軍事作戦は「長いプロセスになりうる」と述べ、近い将来の停戦を否定した。親政権派のNPO代表者らでつくる大統領の諮問機関「人権評議会」のオンライン会合で発言した。

露国家文書「軍事ドクトリン」は、核兵器の使用条件の一つを「通常兵器の攻撃で国の存立が脅かされる場合」と規定。米欧は、一方的に併合を宣言したウクライナ4州などで同国軍の反攻に直面しているロシアがこの規定を拡大解釈し、核を使用する恐れがあると警戒している。ロシアは核使用の可能性を排除しないことで、ウクライナや同国を支援する米欧を威嚇する思惑だとみられている。

会合では女性出席者が「ロシアはいかなる場合も核を使用しないと宣言すべきではないか」と提案。プーチン氏は「ロシアの核は報復用だ」とし、「ロシアは理性を失っておらず、核がどういうものか理解している」とも述べた。ただ、女性の提案には明確な回答を避けた上、「ロシアの核兵器は他国より先進的で近代的だ」とも誇示した。

プーチン氏は、部分的動員で招集した30万人の予備役のうち、15万人がウクライナに派遣され、なお15万人が訓練中だと説明。「現時点で追加の動員には意味も必要性もない」と述べ、露国内に根強い動員再開への懸念を打ち消した。

プーチン氏は、軍事作戦では既に4州併合という「重要な成果」が得られたと主張。ロシアを作戦に踏み切らせたのは対露敵視政策を進めたウクライナや米欧だとの持説も述べ、侵略を改めて正当化した。

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