郵便局から手紙や小包がドローンで届く。山間部や離島では数年後、こんな光景が見られそうだ。昨日の小紙の記事によれば、日本郵便などが物流専用ドローンの開発を進めている。最大5キロまでの荷物を積載して約35キロまで飛行できる。
▼別の紙面では、そのドローンが、ウクライナ侵略を続けるロシアの2つの空軍基地で爆発を起こした事実を伝えていた。ロシア国防省はウクライナ軍の攻撃を受けたと発表した。事実なら、国境から450キロも離れた内陸部まで入り込んだドローンを撃ち落とせなかったことになる。ロシアの受けた衝撃は大きいだろう。
▼日本学術会議は今年7月、民生用と軍事用のどちらにも利用可能な「デュアルユース」の先端科学技術とそれ以外の技術を「単純に二分することはもはや困難」とする文書を発表した。郵便配達もすれば、恐ろしい兵器にもなるドローンの例を見ても、ごく当たり前の見解である。