「サッカーといえば、スペインだろ」-。誰が最初に言いだしたのかは定かではないが、会社上層部のそんな言葉で、スペインサッカーの強さの秘密をひもとくべく渡欧したのは、2003年の9月だった。
その夏、ジネディーヌ・ジダンやロナウド(ブラジル代表の方)、ラウル・ゴンサレス、ロベルトカルロスらを擁して「銀河系」と呼ばれていたレアル・マドリードに、デビッド・ベッカムが加入した。ライバルのバルセロナにはロナウジーニョが加わった。確かに、当時のスペイン1部リーグ(リーガ・エスパニョーラ)は、世界最高峰の名に値するだけのスター選手がそろっていた。