ロシアでプーチン大統領に直言できるリベラル派の重鎮として知られたアレクセイ・クドリン氏(62)が、会計検査院長官の職を辞し、露IT大手ヤンデックスの顧問に迎えられた。2月のウクライナ侵攻後、政権を去った公職者としては最も高位で、クドリン氏は侵攻を是認できなかったとの見方が出ている。
侵攻後、「ロシア版グーグル」と呼ばれたヤンデックスからは大量に中核社員が流出し、同社は外国投資家からも見放されて苦境に陥っている。クドリン氏は立て直しを担うとみられている。
クドリン氏は11月29日、「公務員として約25年間勤めた。今後は民間で働きたい」とし、辞職を申し出たことを明らかにした。今月5日、ヤンデックスの顧問に就任したことが発表された。