中国輸出、20年2月のコロナ直後以来の落ち込み 米欧減速や「ゼロコロナ」響く

中国江蘇省南京市の港に積み上げられるコンテナ=11月(CNS=共同)
中国江蘇省南京市の港に積み上げられるコンテナ=11月(CNS=共同)

【北京=三塚聖平】中国税関総署が7日発表した11月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同月比8・7%減の2960億9千万ドル(約41兆円)だった。マイナスは2カ月連続。香港メディアによると、マイナス幅は新型コロナウイルスの感染が中国国内で初めて拡大した直後の時期にあたる2020年2月以来の大きさだった。

歴史的なインフレや米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げの影響で景気減速懸念が強まる欧米向けの落ち込みが目立った。一方、輸入も10・6%減の2262億5千万ドルとマイナス幅が拡大。感染拡大を徹底的に食い止める「ゼロコロナ」政策に基づく移動制限の影響で内需が急激に弱含んでいる。

輸出と輸入を合わせた輸出入総額は9・5%減だった。輸出は、10月(0・3%減)からマイナス幅が大きく拡大した。国・地域別に見ると米国向けが約3割減少し、EU向けも約1割減少した。欧米の需要低迷に加え、輸出基地である広東省などでコロナ対策が強化されたことにより、製造、流通が滞ったことも響いたもようだ。

輸入も、10月(0・7%減)から急速に悪化した。ゼロコロナ政策の影響で防疫措置が強化されて消費が悪化したほか、工業生産にも影響を与えており、デジタル製品などの製造に欠かせない集積回路(IC)は約3割落ち込んだ。

国営新華社通信は7日、中国共産党が6日に政治局会議を開き、来年の経済課題を話し合ったと伝えた。習近平総書記(国家主席)が主宰した同会議は、感染対策の「最適化」を指示。厳格な感染対策が景気を減速させていることへの危機感が大きいとみられる。

同会議では「積極的な財政政策と穏健な金融政策を引き続き実施する」と従来の方針を維持。国内経済の悪化を踏まえ、「高水準の対外開放を推進する」として外資企業の誘致を進める考えを示した。

党と政府は近く、来年の経済政策の基本方針を策定する中央経済工作会議を開き、具体的な経済政策を決める。

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