中間選、バイデン与党善戦 民主現職の上院増はケネディ以来

バイデン米大統領、トランプ前米大統領(いずれもゲッティ=共同)
バイデン米大統領、トランプ前米大統領(いずれもゲッティ=共同)

【ワシントン=坂本一之】米中間選挙は南部ジョージア州での上院選の決選投票で大勢が判明し、結果が出そろった。バイデン大統領の与党・民主党は、下院で多数派を失ったが大敗は免れた。上院では1議席を増やして過半数を維持。民主党の現職大統領として上院の議席増を果たしたのは、1962年のケネディ大統領以来となった。

最終盤の世論調査でも大接戦が予想された上院(定数100)は、最終的に民主党が改選前から1議席伸ばして51議席とした。任期の長い上院は、下院よりも候補者の質が選挙で問われるとされる。ジョージアの決選投票では、知名度のある共和党候補だったが、人工妊娠中絶を巡るスキャンダルが響いて敗退した。

下院(同435)は共和党が10議席積み増して過半数の222議席を確保し、4年ぶりに多数派を奪還した。ただ民主党の大統領が1期目の中間選挙で共和党に許した議席増としては62年以降で最小規模だった。

民主党は中絶の権利を求める有権者に加え、無党派層やトランプ前大統領への批判票を得て共和党の大勝を阻んだ。共和党のシンボルカラーにちなみ、同党幹部らが期待した「赤い波」と称される共和党の大幅な議席増は起きなかった。

現職大統領への信任投票と位置付けられる中間選挙は今回、ずば抜けた知名度のトランプ氏が前面に出てきたことで、バイデン氏とトランプ氏の「選択」を有権者に迫る色合いが濃くなった。その結果、反トランプ票が動いたとされる。

36州で行われた知事選でも西部アリゾナ州や中西部ミシガン州などでトランプ氏の支持を受けた共和党候補が敗れた。全50州の知事は民主党が2州増やして24州を押さえ、共和党は26州となった。34年のルーズベルト大統領からの民主党政権の中間選挙で、増加幅は最大規模と健闘した。

共和党内では選挙結果を巡り、24年大統領選への出馬を正式表明したトランプ氏と一部の党幹部が対立している。トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたボルトン氏は6日のCNNテレビで、トランプ氏が自身のソーシャルメディアで憲法停止を訴えたことを批判。他に有力候補が出馬しない場合には「出馬も検討する」と語るなど、トランプ氏を巡る不和も広がっている。

共和党は、多数派を握る下院で無党派層などに支持を広げられる政策を、24年の選挙に向けて進められるかが問われることになる。

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