浪速風

笑えない手打ち

関西電力の本店=大阪市北区
関西電力の本店=大阪市北区

工場など大口向けの電力小売りが自由化されたばかりのころの話。ある大手電力の若手社員が、隣の大手電力の旧来の縄張りから契約を奪い取ってきた。部下の手柄を聞いた社長は、お隣さんのところまで飛んでいき「うちの若い者が失礼をば…」とわびを入れた―。業界関係者によると、地域独占時代に育った世代と、新時代の社員の意識のギャップが笑えるのだとか

▶中部電力、中国電力、九州電力がカルテルを結んでいた疑いを持たれている。大口契約の奪い合いをしない約束をしていたという。主導したのは関西電力だったが、罰を免れるため先んじて公正取引委員会に罪を告白したとされる

▶原発事故以降、世間の電力業界に対する視線は厳しさを増した。なのに、業界内にはまだ古い意識が残っていたのだろうか。冒頭の小話は、東日本の大手電力の社員が教えてくれた。実際に西日本で起きたことを少し脚色したものだというが、あまり笑えない。

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