現職国会議員に成り済まし新幹線のグリーン券をだまし取ったとして、詐欺と有印私文書偽造・同行使の罪に問われた元参院議員、山下八洲夫被告(80)の判決公判が7日、名古屋地裁で開かれ、森島聡裁判長は懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
判決後、山下被告は名古屋市内で「心から深く反省し、おわび申し上げます」と頭を下げた。
森島裁判長は判決理由で「被告は車内で検札がなくなったのをきっかけに、かつて無料で利用できた新幹線代に金をかけるのはもったいないと考えた」と指摘した。
その上で「議員時代に得た知識や経験を悪用し、信義にもとる。自身の行動の重大性や社会的影響についての自覚が著しく欠ける」と非難。今後の国会議員用鉄道乗車証(JR無料パス)の運用に与える悪影響も看過できないと述べた。
一方で反省しているなどとして執行猶予を付けた。