操縦席にあるタッチパネル式の画面を見ながら敵状を探っていたその時、敵戦闘機の位置を知らせる赤色のランプが点滅した。軍事衛星からの情報だった。敵機はまだこちらに気づいていない。容易にロックオンし、敵のステルス戦闘機2機を瞬く間に撃墜した。
2011年夏、米中西部ミズーリ州セントルイスにある米航空大手ボーイング社を取材で訪れ、改良型FA18スーパーホーネット戦闘攻撃機のシミュレーターで疑似戦闘体験をした。
撮影は禁止だ。厳重なセキュリティーチェックの後に案内された薄暗い室内はプラネタリウムのようになっていて、前後左右上下360度の立体的な戦闘空域が再現されていた。機密の塊である。よくも取材させてくれたものだ。案内役の退役海軍大佐に聞くと「同盟国のメディアは特別なのだ」と言ってウインクされた。