サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメントで、PK戦の末にクロアチアに敗れた日本代表をめぐり、海外メディアからは日本の攻撃面での課題を指摘する声が相次ぐ一方、堂安などの攻撃的な選手の存在が台頭したことや、大会を通じて会場内の清掃活動を行ったサポーターに称賛の声が寄せられた。
英紙「デイリー・メール」(電子版)は「(試合を通じて)日本が優位性を持っていたのに、大きなチャンスをつかめなかったのは悔やまれる」と攻撃で決定機を生かせなかった点を指摘。一方で「ドイツとスペインを打ち負かした記憶に残る国には、新しいヒーローがいる」として、クロアチア戦で先発出場した堂安について「彼(堂安)は左足から効果的にボールを送り出した。鋭いドリブルで守備ラインを突破し、武士のようにタックルしていた」と今後の活躍に期待を寄せた。
また、米国のスポーツ専門局「ESPN」(電子版)は「日本人が振り返って誇りに思うことがたくさんあった。特にカウンター攻撃では、日本人は世界最高のチームを相手に真の能力を示した」として、1次リーグでドイツ、スペインの強豪を相次いで破ったことを改めて評価。その一方で、「彼ら(日本代表)が最終的にベスト16の壁を打ち破るためには、昔ながらの〝力任せの攻撃〟に訴える必要があるのかもしれない」と指摘した。
一方、クロアチア戦終了後に会場に残って清掃活動を行った日本代表のサポーターについて、スペイン紙「アス」(電子版)は「クロアチアに敗れた後にもかかわらず、日本のファンは再び世界の模範となった」と称賛した。(浅野英介)