「ABEMA」の快進撃 ワールドカップで脚光浴びるネット視聴

ABEMAで解説を務めている元サッカー日本代表の本田圭佑氏=アハマド・ビン・アリ競技場(撮影・蔵賢斗)
ABEMAで解説を務めている元サッカー日本代表の本田圭佑氏=アハマド・ビン・アリ競技場(撮影・蔵賢斗)

サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会をめぐり、インターネット放送「ABEMA(アベマ)」によるW杯中継が順調に視聴者数を伸ばしている。今大会は放映権料の高騰による影響で民放3局が撤退するなど、大会を通してテレビでの視聴ができなくなったこともあり、W杯の視聴スタイルはテレビからネット放送へと移行しつつある。

アクセス集中で一時は「入場制限」も

サイバーエージェントとテレビ朝日が出資して運営するABEMAは、平成28年に開局。「新しい未来のテレビ」をコンセプトに、オリジナルのドラマやアニメ、スポーツなどの番組を24時間放送している。

W杯では生中継に加えて見逃し配信も実施しており、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などがあれば、場所を選ばずにいつでも観戦することが可能だ。また、数台のカメラ映像から好きなアングルを選ぶことができる「マルチアングル映像」、声援を投げかけ合いながら観戦できる「コメント機能」などさまざまな視聴スタイルも提供している。ABEMAを運営するサイバーエージェントは「試合を楽しみながら、ABEMAの生中継だからこそ利用できる機能があることは(ABEMAの)強みの一つ」と説明する。

11月23日に行われた1次リーグの日本-ドイツでは、1日当たりの視聴者数が開局以来最多となる1000万人を突破。決勝トーナメント進出を決めた12月2日(日本時間)のスペイン戦では午前4時の試合開始にもかかわらず、視聴者数は1700万人を突破し最多を更新。6日午前0時試合開始(同)となったクロアチア戦ではアクセスが集中したことで、ABEMAへの〝入場制限〟を一時的に実施する事態となった。

話題呼んだ本田圭佑氏の解説

快進撃を続けるABEMAのW杯中継で「陰の立役者」となっているのが、元日本代表の本田圭佑氏による解説だ。

敬意を示して代表選手を「さん」付けで呼ぶのに加え、選手目線の分かりやすい解説が会員制交流サイト(SNS)で話題に。ツイッターには「めちゃくちゃ的確」「素人でも分かりやすかった」などと好意的な反応が寄せられている。サイバーエージェントによると、W杯期間中は本田氏をはじめ約40人が解説を担当しており、「(解説も)ABEMAならではの試合の楽しみ方をしていただける要素の一つ」(同社)だという。

日本はクロアチアに敗れて悲願のベスト8進出は逃したが、ABEMAではW杯期間中、全64試合を無料で配信することを決定している。順調に視聴者数を伸ばしていることについて、サイバーエージェントは「過去数々のグローバルな大会の中継経験があるテレビ朝日さんと、インターネット配信において開局から6年たちノウハウがたまったABEMAが一緒に取り組むことで、視聴者のみなさまに快適な視聴環境を提供することが出来ているのではないかと考えている」としている。(浅野英介)

サッカーW杯 ABEMAが全64試合無料配信 民放3局は撤退


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