統一地方選前哨戦の茨城県議選、自民減なら政権に打撃 葉梨氏失言、与党に逆風

衆院法務委員会の前に記者団の取材に応じる葉梨康弘法相(当時)=11月11日午前、国会内(矢島康弘撮影)
衆院法務委員会の前に記者団の取材に応じる葉梨康弘法相(当時)=11月11日午前、国会内(矢島康弘撮影)

岸田文雄政権が2日に告示された茨城県議選(11日投開票)を注視している。内閣支持率が低迷する中、「保守王国」の県議選で自民党が議席を大きく減らせば、来春の統一地方選を控える全国の地方議員の政権に対する不満や不安が高まるからだ。同県選出の葉梨康弘前法相が失言で更迭された逆風も吹く中、岸田首相の求心力にもかかわる戦いとなる。

「来年、統一地方選も控えている。緊張感を持って今後に臨んでいきたい」。茨城県議選告示前の11月28日の自民役員会で、麻生太郎副総裁は党内の引き締めを図った。与野党は県議選を統一地方選の前哨戦と位置付けており、首相周辺も「県議選でどういう票の出方をするのかが重要だ」と語る。

自民は全32選挙区、定数62に対して45人を公認し、一部の無所属を推薦した。茨城県は自民が県議会の7割の議席を占め、本来は「勝って当然」(県連幹部)の保守王国だ。ただ、今回は不安要素がある。

産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の11月の合同世論調査で、内閣支持率は6カ月連続で下落し、昨年10月の政権発足後最低の38・6%。最大の要因とみられるのが世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題だが、茨城県では衆院茨城3区選出の葉梨氏の失言問題が逆風を強くしている。

茨城3区内の選挙区から出馬する自民候補は告示を前に、葉梨氏と並んで写ったポスターを撤去するなど火消しに追われた。また、党役員ら政権幹部の応援入りは当面予定していない。政権に不満を持つ有権者の反感が自民候補に向く恐れがあるからだ。

このため、党県連会長の梶山弘志幹事長代行ら県選出国会議員は各選挙区で企業・団体を回るなど水面下での票固めに奔走している。県選出国会議員の一人は「もともと自民の地盤は盤石。余計なことはしない方がいい」と述べ、手堅く支持を積み重ねる考えだ。

宗教法人の創価学会を支持母体とする公明党は旧統一教会問題の余波を気にしている。県議選を「極めて重要」(石井啓一幹事長)と位置付け、擁立した4人全員の当選を目指す。茨城県出身の山口那津男代表や石井氏ら党幹部が選挙前から次々と公明候補の選挙区に入り、支持を訴えている。(永井大輔)

会員限定記事会員サービス詳細