またも8強目前で涙 日本、4度目の挑戦もはね返される

PK戦の末にクロアチアに敗れ、呆然とする日本の選手たち。目標とするベスト8にはまたしても届かなかった=5日、アルジャヌーブ競技場(蔵賢斗撮影)
PK戦の末にクロアチアに敗れ、呆然とする日本の選手たち。目標とするベスト8にはまたしても届かなかった=5日、アルジャヌーブ競技場(蔵賢斗撮影)

過去最高順位を上回るベスト8を目前にして、日本の快進撃に終止符が打たれた。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメント1回戦で、日本は前回準優勝のクロアチアと互角に渡り合ったが、120分の激闘を経てPK戦の末に敗退。日本サッカー界にとって新たな歴史を刻むことはできず「この試合をものにできなかったという結果を受け止めないといけない」。森保監督は目を腫らしながら言った。

前半43分、前田のゴールで均衡を破る。課題のセットプレーから今大会初めて先制点を奪った。主導権を握る時間が長く、後半10分に追いつかれてもひるまずに攻めた。「試合全体で見ると十分にチャンスを作れたし、勝っていてもおかしくない内容だった」と指揮官。東欧の強豪に堂々と渡り合い、ドイツとスペインを相手に番狂わせを起こした実力がダテではないと知らしめた。

それでも勝てなかった。決勝トーナメント1回戦で姿を消したのは、1次リーグを突破した過去3度と同じ。まだ見ぬ景色が広がる準々決勝への分厚い壁に、またしてもはね返された。

ホームの後押しを受けた2002年日韓大会はトルコのセットプレーに屈し、0-1で敗戦。10年南アフリカ大会はパラグアイと延長戦にもつれ込んだ末、PK戦で駒野友一(当時磐田)が枠外へ外して敗れた。18年ロシア大会は優勝候補のベルギーに一時は2点リードしながら、後半終了間際に日本のCKから高速カウンターを繰り出され、わずか14秒で決勝点を献上。「ロストフの14秒」と呼ばれる苦い記憶だ。

過去3度と比べ、日本がカタールで世界に与えた衝撃は最も大きかった。それだけに悔しさが募る。ドイツとスペインからゴールを奪った堂安(フライブルク)は「強豪国に勝っても歴史を変えることはできなかった。すべてがゼロになるわけではないけど、僕からしたら正直言って意味がない」と吐露した。

約4年4カ月にわたって日本代表を率いた森保監督は「世界で戦い、勝っていけるという新時代を選手たちは見せてくれた」と顔を上げた。「新しい景色」を見るための戦いが、またここから始まる。(ドーハ 大石豊佳)

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