--ベストセラー「家庭の医学」で知られる三井物産グループの保健同人社と、ストレスチェックなどを手掛けるヒューマン・フロンティアが10月に合併し保健同人フロンティアに。合併の狙いは
「ヒューマンは全国に180人のカウンセラーを配置し、心のケアに実績はあるが、体のケアは行っておらず、DX(デジタルトランスフォーメーション)も課題だった。保健同人は健康診断からメンタルチェックまで事業を展開し、カウンセリングもコールセンターで取り組んできた。合併できめ細かなカウンセリングを対面で行えるようになった」
--書籍の「家庭の医学」を昨年休刊した
「DX推進のためで、出版部門もなくした。今年4月から『みんなの家庭の医学』をスマートフォンのアプリとウェブ版で展開している。『家庭の医学』のデータを活用した病気や病院の検索や悩みQ&Aなどの機能を備えた。未病に役立ち、従業員の健康管理に活用していただく」
--健康経営を事業の柱の1つにしている
「企業価値を高めるために健康経営に取り組む企業が増えている。健康経営の支援事業に力を入れ、経済産業省の健康経営優良法人認定制度の認証取得を目指す企業をサポートしている。従業員のストレスチェックや健康診断データなどを人事管理に活用できる独自の健康管理システムを開発。企業向けに販売を開始した。今後も健康関連で新たなサービスを開発していく」(遠藤一夫) だんつか・ただひろ 慶大法卒。平成5年三井物産入社。食品本部、メディカル・ヘルスケア事業部、インド三井物産を経て、29年総合メディカル(出向)執行役員経営戦略本部副本部長、令和元年三井物産ヘルスケア事業部次長、2年保健同人社社長、4年10月から現職。MBK Wellness Holdings社長を兼務。鳥取県出身。