米中間選挙の上院選で、定数100のうち唯一議席が確定していない南部ジョージア州の決選投票が6日に投開票される。上院は既に民主党が多数派を維持することが確定した一方、同日までに全議席の大勢が判明した下院(定数435)では共和党が222議席を獲得し、小差で多数派を奪還した。この結果をどう読むべきか改めて考えたい。
共和党は下院では勝利したものの、党のシンボルカラーになぞらえた「赤い大波」のような大勝は幻と化した。最大の要因は、公正に実施された2020年大統領選での敗北を「不正で選挙を盗まれた」と今も言い張るトランプ前大統領が、今回の選挙で子飼いの新人候補に同じ主張をするよう求めて逆に有権者の不興を買い、自党のゴールに要らぬ「自殺点」を蹴り込んだためだろう。