水産庁取締船正当な業務 立件見送り、大和堆での北漁船沈没

新潟港に入港した漁業取締船「おおくに」=2019年10月
新潟港に入港した漁業取締船「おおくに」=2019年10月

日本海の好漁場・大和堆周辺で2019年10月に水産庁の漁業取締船「おおくに」と北朝鮮の漁船が衝突、漁船が沈没した事故で、取締船の船長らを業務上過失往来危険の疑いで捜査していた第9管区海上保安本部(新潟)が今年10月までに、正当な業務だったとして立件を見送ったことが6日、海保への取材で分かった。

取締船は当時、日本の排他的経済水域(EEZ)からの退去を求めて警告や放水をしていた。刑法は「法令または正当な業務による行為は罰しない」と規定している。海保は取締船側に事情を聴き、船体や映像を調べた結果、違法性が否定されると判断。検察に事件送致せず捜査を終えた。業務上過失往来危険罪の公訴時効(3年)は既に成立している。

一方、9管は漁船側に公務執行妨害の疑いがあるとみて捜査を続ける方針。漁船の乗組員は日本国外にいるため、公訴時効(3年)は停止している。

2019年10月、日本海で水産庁の漁業取締船と衝突し、沈没した北朝鮮漁船(水産庁の公開映像から)
2019年10月、日本海で水産庁の漁業取締船と衝突し、沈没した北朝鮮漁船(水産庁の公開映像から)
2019年10月、漁業取締船「おおくに」船首下部の突起部分「バルバスバウ」を調べる第9管区海上保安本部の職員=新潟港
2019年10月、漁業取締船「おおくに」船首下部の突起部分「バルバスバウ」を調べる第9管区海上保安本部の職員=新潟港
2019年10月、水産庁の漁業取締船「おおくに」(中央右)と北朝鮮漁船が衝突した現場海域(第9管区海上保安本部提供)
2019年10月、水産庁の漁業取締船「おおくに」(中央右)と北朝鮮漁船が衝突した現場海域(第9管区海上保安本部提供)
2019年10月、漁業取締船「おおくに」に乗り込む第9管区海上保安本部の職員ら=新潟港
2019年10月、漁業取締船「おおくに」に乗り込む第9管区海上保安本部の職員ら=新潟港

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