OPECプラス減産維持 露産原油の価格上限、日本への影響は限定的か

OPECのロゴ=10月、ウィーン(ロイター)
OPECのロゴ=10月、ウィーン(ロイター)

主要産油国でつくる「石油輸出国機構(OPEC)プラス」は4日、オンラインで閣僚級会合を開き、10月に決めた日量200万バレルの協調減産の維持で合意した。5日から先進7カ国(G7)、欧州連合(EU)、オーストラリアが導入した露産原油に1バレル=60ドル(約8千円)の上限価格を設定した影響を見極める思惑も浮かびあがる。露産原油の輸入が減っている日本への影響は限定的とされる中、世界経済の減速で原油価格が一層下落するとの見方も出てきた。

「必要に応じて会合を開き、直ちに対策を取る用意がある」。OPECプラスは声明で来年6月4日の次回会合までの臨時会合開催に含みを持たせた。サウジアラビアなど中東産油国は価格維持のため、米国など消費国の増産要請には応じず、逆に産油国のロシアとの協調を重視してきた。OPECプラスとしては、ロシアへの追加制裁の影響を見極めた上で対応を決める狙いもありそうだ。

ただ、露産原油の上限価格は「現在の市場実勢に近い水準」(野村総合研究所の木内登英(たかひで)エグゼクティブ・エコノミスト)で影響は限定的との見方が多い。

加えて、ロシアのウクライナ侵攻後、石油元売り大手が露産原油の扱いを相次いで止めており、日本の輸入も減っている。財務省によると今年6、9、10月の輸入量はゼロ。11月以降もゼロか極めて少量の輸入にとどまる見込みで日本への直接的な影響は限られる。

ロシアが輸出制限や追加減産に踏み切り、需給が逼迫(ひっぱく)し、原油価格が急騰する可能性は残る。

むしろ、市場では中国のゼロコロナ政策に伴う混乱や欧米先進国の利上げ継続による世界経済の減速懸念が強まっている。木内氏は「原油価格の指標である米国産標準油種(WTI)が、足元の1バレル=80ドル前後から来年には50~60ドル程度に下落する可能性もある」と指摘する。

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