中国海警局の艦艇4隻が11月25日午前、相次いで尖閣諸島沖の日本の領海内に侵入した。そのうちの1隻は今までにない76ミリ砲を搭載していると報じられた。
一方、日本では最近、閣僚3人が更迭され、辞任に追い込まれた。そのいずれも国会議員としての資質が問われる事案での辞任だった。この時に、中国海警局の艦艇がこれ見よがしに領海侵入したのは偶然ではない。中国政府は1971年12月に尖閣諸島の領有を主張して以来、92年には「領海法」を制定して、尖閣諸島を中国領としてきた。中国側では常に尖閣侵奪の機を窺(うかが)っているからである。
2012年9月、民主党の野田佳彦政権が尖閣諸島を国有化すると、中国側が領海侵入を常態化させたのはそのためだ。中国海警局の艦艇が、歴史的に中国領でもなかった尖閣諸島で傍若無人の振る舞いを続けるのは、日本が付け入る隙を与えてしまったからだ。