歌手の堀ちえみさん(55)は、平成31年に舌がんと診断され、舌の6割以上を切除する手術を受けた。命をつないだものの言葉に障害が残り、歌手や女優としての復帰は困難とみられた。それでも懸命にリハビリに取り組み、来年デビュー40周年記念ライブを行うことが決まった。最近、メンタルケアの分野で注目される腫瘍精神科医の清水研氏との対談本『今はつらくても、きっと前を向ける』を出版した堀さんに、告知からこれまでの心の変化を聞いた。
なんで私が?
堀さんは、30年5月ごろ、舌の裏側にある点のようなものに気づき、内科や歯科を受診したが診断は口内炎。痛みが増してきたため、歯科を再訪したが、診断は変らなかった。ところが翌年1月、舌に激しい痛みを覚え、舌がんを疑うように。大学病院で舌がんのステージ4の診断を受けた。