異能のドリブラー三笘 8強へ「チャンス逃さず」

スペインのロドリと競り合う三笘薫=1日、ハリファ国際競技場(村本聡撮影)
スペインのロドリと競り合う三笘薫=1日、ハリファ国際競技場(村本聡撮影)

【ドーハ=川峯千尋】サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、16強による決勝トーナメントに進んだ日本は5日午後6時(日本時間6日午前0時)、ドーハ近郊アルワクラのアルジャヌーブ競技場で行われる1回戦で、強豪クロアチアと対戦する。

日本が過去3度はね返されてきた「8強の壁」を越えるときがきた。命運を握るのは日本が誇る異能のドリブラー、三笘薫(25)=ブライトン=といっても過言ではないだろう。独特の間合いと一瞬の加速力で、ドイツとスペインを破った大金星の立役者は「今が(チームの)全盛期。チャンスを逃したくない」と前回準優勝のクロアチア戦へ立ち向かう。

1次リーグでは試合後半からの〝ジョーカー〟起用で、絶えずゲームを動かした。決勝トーナメント進出を決めたスペイン戦では、ライン上ギリギリに足を伸ばした「1ミリ」アシストで決勝ゴールを演出。初戦のドイツ戦でも、左サイドの突破から絶妙なスルーパスで同点弾をお膳立て。「(ピッチに)入った1秒後から100%の出力を出せるように」との言葉を体現してきた。

「別格」「ナンバーワン」。育成に携わった指導者もその才能に舌を巻く。J1川崎U-18(18歳以下)時代に監督を務めた今野章さんは「相手の重心をギリギリまで見て逆を突く天才」と評する。パスを出せば得点になりそうな場面でも、2人、3人とドリブルで突破し、最後はGKまで抜こうとした。「ボールを離せ!」と今野さんが叱っても、「いや、俺行けるんで」としれっと答える。

「自分の武器」を磨くことに貪欲で、進学した筑波大では筋トレに励んだ。か細かった体に筋肉がつき始めると、課題だった守備も安定した。2020年に川崎に戻り、J1新人年間最多タイの13得点でリーグ優勝に貢献。21年夏に海外へ渡り、今季は世界最高峰のイングランド・プレミアリーグに活躍の場を移した。

森保一監督に「彼は戦術」といわしめる逸材。本人も「(自分が)それだけの存在になればチームとしても強みになる」と自覚する。鮮やかに、なめらかに。切れ味鋭いドリブルで、8強の壁も突破してみせる。

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