アディショナルタイム

韓国戦「誤審騒動」のホアキンに、三笘のVAR聞いてみたい

スペイン戦の後半、ゴールライン際のボールを折り返す三笘(上)。この後、田中が決勝ゴールを決める=ドーハ(AP=共同)
スペイン戦の後半、ゴールライン際のボールを折り返す三笘(上)。この後、田中が決勝ゴールを決める=ドーハ(AP=共同)

スペイン戦での歴史的勝利の分かれ目となった三笘の折り返しが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によってゴールラインを割っていなかったことが科学的に証明されたのを受け、思い出した悲運のドリブラーがいる。

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41歳の今もスペイン1部リーグのベティスでプレーする元スペイン代表のホアキン・サンチェスである。2002年ワールドカップ(W杯)日韓大会の準々決勝で、ホスト国の韓国と対戦したスペインは相次ぐ疑惑の判定に苦しめられた。

0-0の延長前半、右サイドを深くえぐったホアキンからのクロスをフェルナンド・モリエンテスが頭で韓国ゴールに突き刺した。しかし、ホアキンがクロスを上げた時点で、ボールがゴールラインを割っていたとしてノーゴールの判定。リプレー映像を見返しても、割っているようには見えないことから、誤審騒動が巻き起こった。もし当時、VARがあれば、今回のように、白黒はっきりしたのではないだろうか。

0-0のままもつれ込んだPK戦で、スペインの4人目で止められ、直後に韓国に金星を与えたのも、20歳のホアキンだった。4年後、失意を胸にW杯を去ったホアキンのもとを訪ね、思いを聞いた。

「マイナスだとは思っていない。ミスしたことで、いろんなことが始まった。キャリアの中で、最も素晴らしい体験がW杯だった」と前向きに日韓大会を振り返ったホアキンは、W杯から帰国後、日本や韓国から励ましの手紙が届いたことを打ち明け、日本のファンからもらった浴衣を愛用しているとも話していた。

ただ「(韓国戦であったことは)今でもはっきりと、全部覚えている」とも口にしていた。そんなホアキンに、母国に黒星をつけることになった今回のVAR判定をどう思うのか、聞いてみたい。(編集委員 北川信行)

取材した過去のW杯や欧州選手権でのエピソードを紹介します。


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