大阪「正論」懇話会の第64回講演会が3日、大阪市北区のヒルトン大阪で開かれ、小野寺五典元防衛相が「わが国の防衛と安全保障」と題して講演した。
小野寺氏は、講演前日の2日に自民、公明両党が合意した、敵のミサイル拠点などを攻撃する「反撃能力」の保有について「戦後日本の安全保障政策の大転換」と意義を語った。「日本が攻撃を受ける前に日本が反撃をする。相手の領土であっても、自衛隊が攻撃して食い止めるのは当たり前のことだ」と述べた。
日本の防衛費はこれまでほぼ横ばいで推移してきたが、防衛装備品は能力、価格ともに上昇しており「自衛隊の現場にしわ寄せがいっている」と指摘。「安保戦略と防衛費で日本が自分の国を守る意思を示さなければ、周辺国に間違ったメッセージを与える」と警鐘を鳴らした。