ソウルからヨボセヨ

政治家になった記者の話

韓国では昔から政界入りする新聞記者が多い。学者もそうだから韓国の知識人は政治(権力?)志向が強いということで、これは保革や左右を問わない。現在も尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権には保守系の代表紙、朝鮮日報の記者が広報担当に就任しており、逆に野党「共に民主党」の代弁人(スポークスマン)は左翼系紙「ハンギョレ」の記者出身である。

このうち野党の代弁人は文在寅(ムン・ジェイン)政権時代の大統領スポークスマンでもあるが、これまで何かと物議をかもしている。文政権時代の個人的な不動産投機疑惑は別にしても、最近はフェイクニュース(ニセ情報)の垂れ流しで話題だ。

尹大統領や側近が街の酒場で深夜まで酒盛りしていたと国会で大げさに追及したり、駐韓欧州連合(EU)大使が党代表と会った際、尹政権の対北姿勢を批判したかのように記者発表したり。さらには以前、反政府系のテレビ記者が大統領夫人関連の取材で警察官を偽って情報収集していたことが問題になった際、「みんなやってることで何が悪い」と擁護している。

ハンギョレは野党勢力や親・北朝鮮勢力の動向を知るには必読で筆者も長年の購読者だが、政界入りしたOBがあんな調子ではメディアとして信頼性を失う。日頃、産経新聞を敵対視している新聞とはいえ、同業者としていささか気になる。(黒田勝弘)

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