会期めぐり攻防 救済新法6日審議入り

会談に臨む自民党の高木毅(右から2人目)、立憲民主党の安住淳(同3人目)両国対委員長ら=2日午前、国会内 (矢島康弘撮影)
会談に臨む自民党の高木毅(右から2人目)、立憲民主党の安住淳(同3人目)両国対委員長ら=2日午前、国会内 (矢島康弘撮影)

与野党は2日の衆院議院運営委員会理事会で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡る被害者救済に向けた新法について、6日の衆院本会議で審議入りすることで合意した。政府・与党は法案の作成段階で野党の主張を取り入れるなど配慮を重ねたが、立憲民主党などは、なお法案修正と徹底審議を求める構え。10日の会期末を前に、攻防は激しさを増している。(奥原慎平)

「野党の意見も可能な限り反映させた法案だ。速やかに成立させてほしい」

自民党の高木毅国対委員長は2日、国会内で開いた与野党の国対委員長会談でこう述べ、5日に衆院本会議を開いて新法の審議を始める日程を提案した。

しかし、立憲民主党の安住淳国対委員長は「実効性を高めるためには努力が必要だ。今月いっぱいかけて議論する重みがある法案だ」と指摘し、提案に応じなかった。最終的に与野党は、6日の衆院本会議で新法の趣旨説明と質疑を行うことで合意した。

政府・与党は10日までの日程をフルに活用し、会期内の成立を目指している。6、7日に衆院消費者問題特別委員会で審議を行い、7日に特別委と本会議で採決。8、9日に参院の特別委で審議し、9日の参院本会議で成立させる段取りを描く。

国会閉会後は、令和5年度の予算案編成に加え、国家安全保障戦略(NSS)など「安保3文書」の改定を控えており、会期延長は難しい。岸田文雄首相は2日、「一日も早い成立に向けて全力で取り組んでいきたい。この国会中に成立させたい」と重ねて強調する。

政府・与党は法案の作成段階で野党の主張を反映させ、譲歩を重ねてきた。具体的には、当初慎重だった刑事罰を盛り込み、田畑など事業用資産の売却による寄付の要求を禁止することで、寄付金の上限規制を事実上設けた。

公明党の山口那津男代表も2日、「野党の主張を最大限考慮して法案を作成した。これ以上の修正はなかなか難しい」と国会内で記者団に述べた。

それでも立民は、法案の条文修正を求めていく構えで、寄付を勧誘する法人に課す「配慮義務」について、禁止規定と位置付けるよう要求。会期についても立民の泉健太代表は2日の記者会見で「被害者救済法を成立させる大きな使命と比べれば、延長は簡単な話だ」と強調した。

ただ、立民と連携してきた日本維新の会は、会期内成立に協力的な姿勢ものぞかせる。維新の遠藤敬国対委員長は「足らずの部分は付則や付帯決議、答弁で穴埋めしていく」と記者団に指摘し、立民をたしなめるようにこう語った。

「高いボールを投げたら暴投になる場合もある。大きく振りかぶるのも、そろそろやめたほうがいいのではないか」

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