生物が分解できない微細なプラスチックごみ「マイクロプラスチック」は、世界中の魚の体内から見つかり、生態系や人の食生活への影響が懸念されている。これまでは、水中を漂う天然の餌と見誤ってのみ込んだと考えられてきたが、長崎大の最近の研究で、マイクロプラスチックは漂流しながら、魚にとって魅力的な状態に「変身」すると判明。魚は誘惑に負け、誤飲どころか、餌として積極的に食べようとすることを、世界で初めて突き止めた。
魚類約500種から検出
マイクロプラスチックとは、大きさ5ミリ以下の微細なプラスチックの破片や粒のことだ。石油から製造されたレジ袋や食品容器、ペットボトルなどのプラスチック製品の一部がごみとなって川や海に流れ込み、紫外線の影響や波の力で細片化することで生じる。北極から南極に至る地球全体の川や海に漂っている。