サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会グループリーグ第3戦で、日本代表がスペインに快勝した2日、東京・渋谷駅前は歓声が響き、サポーターの興奮のるつぼと化した。
早朝の渋谷駅周辺には、試合中からスマートフォンを手に日本代表の戦いに見入る若いサポーターの姿があった。都内の女子大学生(19)は進学のため春に上京したばかりの友人と訪ねてきたといい「初めて東京で迎えるW杯。来てみたかった」。スクランブル交差点付近には警視庁の「DJポリス」をはじめ、機動隊員が立ち、人がまばらなうちから警戒に当たっていた。
日本が2―1で逆転し、試合終了が近づくと、サポーターの間からは「いけるいける」「マジで勝つんじゃない」などと期待の声が漏れた。午前5時54分、試合終了のホイッスルとともに、駅周辺には地響きのような歓声がとどろいた。
日本代表のユニフォームを着た埼玉県の男子大学生(19)は「感動を与えてくれた。次も今日のように勝ち進んでほしい」と声を弾ませた。周辺のサポーターがハチ公前広場に集まると、警察官が「将棋倒しの危険があります。立ち止まらないようお願いします」などと呼び掛ける中、一様に人差し指を掲げながら応援歌を歌って喜びを分け合った。交差点も歩行者用信号が青に変わるたびにサポーターが進入して歓声を響かせ、熱狂は1時間以上にわたって続いた。