自由と民主主義のために闘う「正論路線」を発展させた言論活動に対して贈られるフジサンケイグループの正論大賞に、麗澤大学特別教授で元空将の織田(おりた)邦男氏(70)が決まった。
新進気鋭の言論人に贈られる正論新風賞にはNTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジストの松原実穂子氏(46)が、正論大賞特別賞に元首相の安倍晋三氏=7月8日に死去=が選ばれた。
織田氏は、元自衛官の専門的立場から産経新聞「正論」欄と月刊「正論」で戦争を未然に防止するための防衛力の構築や、日本にとって重要な懸念材料となっている台湾有事などについて、積極的に問題提起する活動が高く評価された。
松原氏はサイバーセキュリティ問題に精通しており、ウクライナ情勢とサイバー防御に関する論考や、北朝鮮やロシアのサイバー攻撃に関する考察などが優れており、新風賞にふさわしいと評価された。
織田氏と松原氏は、令和3年から本紙「正論」欄執筆メンバー。
安倍氏は、産経新聞の正論路線に共鳴、賛同する支持者の任意団体、正論「懇話会」などで講師を務めたほか、日本のリーダーとしてあらゆる分野で的確な分析と判断に基づく言論活動を続けたことが評価された。
正論大賞の正賞はブロンズ彫刻「飛翔(ひしょう)」(御正進(みしょうすすむ)氏制作)、新風賞は同「ソナチネ」(小堤良一(おづつみりょういち)氏制作)で、副賞として賞金が贈られる。特別賞の正賞は同「あゆみ」(小堤氏制作)。贈呈式は来年2月27日、都内で行われる。