韓国で伝統酒ブームが起きている。牽引(けんいん)役は若者たちだ。日本酒と同じくコメと麴(こうじ)で醸造する濁り酒のマッコリなど伝統的手法でつくられる酒の奥深さを再発見し、独自の販売サイトを立ち上げ、新たなスタイルの醸造に自らも挑戦する。安酒でも大勢で飲んで酔えればよし。そんな韓流の酒文化に変化を巻き起こすのか。酒づくりに夢を託す若者らの奮闘ぶりを追った。
独自の販売サイトで魅力紹介
ソウルで11月18~20日、政府主催の伝統酒祭りが開かれた。会場には、韓国各地の伝統酒醸造所が持ち寄ったマッコリや蒸留酒などがずらりと並び、自由に試飲できる。今年集まった客は約1万7千人。新型コロナウイルス禍前の2019年を約2割上回った。来場客には若者が目立つ。