おでんにふた、休憩時間に消灯 冬の節電要請、企業の節電対策は

節電のため昼休みに消灯しているクボタの宇都宮工場(同社提供)
節電のため昼休みに消灯しているクボタの宇都宮工場(同社提供)

政府が冬の節電要請を始めるなか、企業は暖房や照明の使用の抑制といった取り組みを進めている。冬の節電要請は7年ぶりだが、今夏も行われており、多くの企業は対策を継続して実施してきた。燃料費の高騰による電気代上昇への懸念も、企業の節電意識を高めているようだ。

小売業では営業に支障の出ない程度に、店舗での節電に工夫をこらす。コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンは今冬の省エネに関する取り組みとして、加盟店が協力できる範囲とした上で、店舗内の暖房の設定温度を従来推奨していた21度から20度に1度下げることを勧めている。おでんの販売では、商品を取り出すとき以外は透明のふたを使って保温に努めるといった取り組みも促している。

コンビニ大手のファミリーマートは「夏の節電要請のときに実施した取り組みをその後も継続している」(広報)。店舗の天井に取り付けた照明の照度を従来比で6割引き下げたり、トイレの便座の保温機能の電源を止めるなどしている。繁華街の一部の店舗では店頭の看板を消灯している。

「イオンスタイル」などを全国展開するイオンリテール(千葉市)も、店舗の生鮮食品などの冷蔵ケースの消灯や天井の照明を間引き、商品説明用のテレビモニターも消すなどの取り組みを行う。売り場で陳列しているシーリングライトもなるべく点灯しない。

製造業でも本社だけでなく、工場や研究施設で節電対策を進める。クボタは冬季の節電対策として、従業員への節電協力の呼びかけや不要な照明、モニターの消灯、エアコン温度設定の変更を実施。一部工場では昼の休憩時間に照明を落としている。また、オムロンは、人がいない場所の消灯や警備員による巡回中の消し忘れ消灯などの節電対策を行っているという。

鉄道業界も節電意識を高めている。JR西日本は「夏季(の節電要請時と)同様に、省エネ運転や車内空調温度の適正化、駅券売機の一部稼働停止」などを行う。関西の私鉄大手関係者は「新型コロナウイルス禍による業績悪化や今夏の節電要請を受けて、各社は節電の取り組みを徹底してきた」と話す。その上で「燃料費高騰に伴って電気代が上昇することも企業の節電意識をより一層高めている」と指摘している。

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