外国為替市場で続いていた急速なドル高の流れに、潮目の変化が出てきた。東京市場の対ドル円相場は、この1カ月間で11円超も円高ドル安方向へと巻き戻した。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めペースを緩めるとの見方が強まってきたためだ。主要先進国では唯一、大規模な金融緩和を続けてきた日本との金利差の縮小を見込んだ投資家が、ドルを売って円を買い戻す動きを強めている。
米、利上げ幅縮小宣言
1日の円相場は一時、1ドル=135円台後半とおよそ3カ月ぶりの円高ドル安水準をつける場面があった。FRBのパウエル議長が前日、「事実上の利上げ幅縮小宣言」をしたことで、景気減速懸念が後退した。