ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)は11月30日、同国のアマゾン地域の熱帯林面積が伐採などにより2021年8月から1年間で推定1万1568平方キロ消失したと明らかにした。前年同期比で消失面積は約11%減少したが、秋田県に相当する面積が失われた。
ブラジルはアマゾンの熱帯林の約6割を抱える。観測データによると、ボルソナロ大統領が就任した19年から1万平方キロを上回る消失が続いており、開発に意欲的なボルソナロ氏の姿勢が違法伐採を助長しているとして国内外から批判が出ていた。来年1月就任のルラ次期大統領はアマゾンの伐採の実質ゼロを公約に掲げる。
消失の原因は伐採や火災など。専門家によると、アマゾンの森林破壊の状況は「引き返せるかどうかの転換点」に近づいており、対策が急務となっている。
(共同)